エボラ出血熱 来年1月に140万人 ?

 時事ドットコムに、『エボラ熱死者、3000人突破=封じ込めのめど立たず-WHO』という見出しの記事が出ていた。記事のURLは、http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2014092700082だ。記事の日付は、2014/09/27-08:44となっている。

 記事によると、死者が3091人、感染者が6574人に達したという。26日にWHOが発表した23日時点での数字で、疑いの分も含んでいる。国別の死者数は、リベリアが1830人、ギニアが648人、シエラレオネが605人、ナイジェリアが8人。

 医療関係者では、感染者が375人、このうち死者は211人。この数値については、『23日時点で』というコメントがつけられているが、データソースについては明記なし。

 ナイジェリアとセネガルでは、このところ新たな感染例は出ていない。

『 WHOなどは先に、対策を講じなければ11月上旬にも感染者が2万人を突破すると試算。米疾病対策センター(CDC)も、来年1月には140万人に達する恐れがあると警告している。』と末尾に記されているが、発表時期には言及なし。

 以上が記事の要旨だ。


 WHOが発表した、9月13日時点の数字では、死者が2461人、感染者が4985人であった。10日間で、死者が630名増加し、感染者が1589名増加したことになる。

 また、9月21日の日経新聞に、『 米メディアは20日、西アフリカで流行しているエボラ出血熱の感染者が2015年1月に50万人に上る可能性があるとする、米疾病対策センター(CDC)の試算を伝えた。』という記事が出ていた。6日後の27日の時事ドットコムの記事では、140万人となっている。どういう情勢の変化が、このような数字の変化をもたらしたのか不明だが、事態は急速に悪化していると判断すべきだろう。

 死者は出歩いたりしないから問題はないが、感染者は動き回るから難題だ。感染者を、感染していない者たちから、いかに引き離すかが、感染拡大の阻止に重要なわけだが、現実的には、非常に難しい。感染者と、感染していないものを、判別することが困難だからだ。いずれ、感染者だけでなく、感染が確認されていない者についても、強力な移動制限、あるいは禁足、あるいはそれ以上の施策、を実施する必要がでてくる。そうしないことには、感染の拡大は収まらない。


 仮に、医師1人が500人のエボラ出血熱感染者(死亡していない者)を担当すると仮定してみよう。1000人の医師が担当できる感染者数は、50万人だ。CDCの予測数値140万人には、おそらくすでに死亡した感染者の数も含まれているだろう。それであったとしても、状況が極めて悪いことは、想像に難くない。

 エボラ出血熱との戦いは、今のところ医療関係者が、引き受けている。医療関係者を兵士にたとえるなら、治療薬は武器だ。その治療薬が、エボラ出血熱にはない。その観点では、医療関係者により行われている、エボラ出血熱との戦いは、通常の医療とは趣を異にする。また、医療関係者の、員数的な問題もある。いずれ、員数に不足をきたすだろう。

 医療関係者による戦いの敗色が濃くなったらどうするのか。治療を半ば放棄して、感染拡大阻止に全力を傾注せざるを得ない状況に陥ったときのことだ。この場合の戦いは、エボラ出血熱との戦いではなく、エボラ出血熱の感染者との戦いになる。感染していないものを守るための戦いで、主役は軍隊になるだろう。このような状況には、死刑廃止国は、対処できないだろう。死刑さえ容認できない国々には、エボラ出血熱感染者の排除を目的とした作戦を、遂行できるとは思えない。

 しばらく前に、エボラ出血熱の発生している地域、あるいは国々へのフライトの休止は、それらの国々を孤立化させるので、そういうことはしないようにという呼びかけを行ったグループがあった。ここら辺りが、認識の差で、休止した側も、しないように呼びかける側も、自分のほうに、正義があると確信している。すでに、人道が問われる状況は始まっている、と言ってもよいだろう。人道とは何か、人道に対する罪とはなんなのか。東京裁判は、昭和23年11月12日に終結した。今年の11月12日ごろには、人道に対する罪が問われるような状況が、迫ってきているだろう。


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エボラ出血熱 来年1月に50万人 ?

 2014年9月21日の日本経済新聞に、『エボラ熱、来年1月に50万人も』という見出しの記事が出ていた。

『 米メディアは20日、西アフリカで流行しているエボラ出血熱の感染者が2015年1月に50万人に上る可能性があるとする、米疾病対策センター(CDC)の試算を伝えた。各国政府や救援機関が追加対策を採らなかった場合の最悪シナリオとしている。』という内容だ。

 少々ずさんな記事であるのが惜しいところだ。来年の1月1日まで3ヶ月と10日だ。WHOが公表した、9月13日時点の感染者数が、約5000人だ。(この数字の由来は、日本経済新聞の記事だ。)それが、可能性として、100倍の50万人になるのが、『1月』という記事なのだが、その『1月』というのがこの場合大問題で、こういう場合には、『1月』とは1月のどこの時点であるのか明確にする必要がある。仮に『1月初頭』であるとしたら、『1月末』には大幅に増加しているだろうからだ。この記事を載せた編集者には、そこまでの理解というか、見通しが掛けている。経済紙の編集者には、無理な相談なのかもしれないが、米国駐在の記者、日本の記者、編集者と、最低でも3人の手を経ているのではないかと思うが、そのうちの一人として、こういう観点に至らないのは情けない。

 1月のどこかというのは、結局のところ、さほど重要ではないのかもしれない。可能性の話で、さしたる根拠もないのかもしれない。重要なのは、早晩、収拾がつかなくなる可能性がある、ということを示唆したということだろう。それが1ヶ月早かろうが、遅かろうが、さほど問題ではない。通常の手段では、手に負えなくなったときには、非常手段の出番だろう。CDCの上記のような発表は、非常手段の行使を認めるように、世論に働きかけるメッセージと解釈できないこともないからだ。

 化学兵器、生物兵器は禁止だが、エボラ出血熱という、天然の生物兵器は禁止しようもなかった。しかも、それを拡散させているのは人間だ。このまま、感染の拡大が続けば、早晩、被害者としての患者なのか、加害者としての感染者なのかの、認識を問われることになるだろう。

 個人的には、ウクライナとロシアの紛争などほったらかしにして、第1次エボラ出血熱戦争に備えるべきではないのかと、思うところだ。この戦争は、人類の生存と、人道を天秤に掛ける、戦いになるだろう。たわごとですめば、それに越したことはないのだが、情勢はよくないと思う。


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エボラ出血熱 感染拡大 収まらず

 2014年9月17日の日本経済新聞に、『エボラ対策米兵3000人派遣』という見出しの記事が出ていた。西アフリカのリベリアに、合同軍司令部を設置し、約3000人の米兵を派遣し、エボラ出血熱の治療施設を設置する、ということらしい。

 ギニア、リベリア、シエラレオネ、ナイジェリア、セネガルの5カ国で、エボラ出血熱での死者数は合計で2461人、感染者数は疑いのある人も含め4985名という。(WHOが公表した13日時点の数字)

 当たり前のことだが、感染者数が10倍になると、その感染者から、新たに感染する感染者数も10倍になる。放置しておけば、感染は急速に拡大してゆく。新聞には、死者と感染者の数をまとめたグラフが出ているのだが、2014年3月22日のところに初めての死者と思われる、わずかに黒くなった部分が見て取れる。その次は、同年6月30日で、グラフでは死者数400人程度と読める。この時点では、死者数に対して、感染者数は1.5倍程度とグラフからは読める。現時点では、その比率は、2倍程度である。これを、どう解釈すべきなのかということになるが、6月30日時点での、感染者の補足が十分ではなかった、という理解が妥当だと思う。

 冒頭の、米兵派遣の話題に戻るが、見出しを見たときには、ついに強権による移動の制限が必要な情勢になったのかと思ったのだが、記事を読むと治療施設の設置となっていて、意外感を覚えた。有効な治療薬がなく、致死率の高い疾病であるエボラ出血熱の治療は、一種の悪夢だろう。それでも、いまだに治療を標榜しているのは、感染拡大の阻止には、手段を選ばないというコンセンサスが、まだ形成されていないからだろう。ここら辺りが難しいところで、もっと早い時期に、たとえば5月ごろとかに、徹底的な、手段を選ばない、防疫作戦を実施していたら、死者は結果的にもっと少なくてすんだかもしれないのだ。

 最新の集計では、死者2461人となっているが、致死率の高さから考えると感染者数4985のうちの大部分は、これからの20日間のうちに、死者数にカウントされるだろう。

 悲しい話だが、このまま感染者が増え続ければ、いずれ、まだ感染していない人々をどう保護するかということに、腐心することになるだろう。当然手段を選ばないという事態もありうる。エボラ出血熱は、現代によみがえった、黒死病なのかもしれない。

 それにしても、疑問なのは、ここまで感染が拡大しても、今回の病原体であるウィルスが、今までのと同じものなのかどうか、メディア上で見かけた記憶がないということだ。


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エボラ出血熱

 時事ドットコムに、

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 【ニューヨーク時事】国際医療支援団体、国境なき医師団インターナショナルのジョアンヌ・リュー会長は2日、ニューヨークの国連本部で西アフリカのエボラ出血熱感染拡大について報告し、「世界は(エボラ熱)封じ込めの戦いに敗れつつある」と警告した。
 リュー会長は、感染拡大を阻止するためには、生物災害対応チームの派遣など、各国が専門知識を有した文民と軍を直ちに展開させることが不可欠だと強調した。(2014/09/03-08:40)
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という記事が載っていた。


 エボラ出血熱の感染拡大を阻止することが困難で、ほとんど、お手上げ状態であるということの、表明であるとともに、その対策を提言しているわけだが、その内容が穏やかではない。

 「各国が専門知識を有した文民と軍を直ちに展開させる」という部分があるが、すでに戦時体制が必要であると明言しているとも、解釈できる。事態は、深刻で、平時の体制では、対応できないという情勢ということだ。


 化学兵器、生物兵器は禁止となったが、核兵器はいまだに実用だ。下手をすると、核兵器が、最後の手段になるかもしれない、とも思うのだが、それと同時に、その前段階として、化学兵器や、細菌兵器で対処できるのならば、そのほうがよいのかもしれないとも、考えてしまう。化学兵器や細菌兵器の使用禁止はともかく、それを保有することを禁止したのは、行き過ぎだったのかもしれない。


 いままでも、エボラ出血熱は、発生してきたが、今回のように感染が拡大し、期間的にも長くなったことはなかった。エボラ出血熱のウィルスは、今回始めて、大きな進化の基盤を獲得した可能性がある。このウィルスは、あまりにも早く、人間を死に至らしめるので、今までは、進化したくても、そのチャンスがなかった。ところが今回は、人から人への伝染が連鎖していて、量的にも、時間的にも、今までとは比較にならないほど大きな進化の機会を得ている。進化の機会が拡大したからといって、進化するとは限らない。同様に、進化しないとも限らない。確かなのは、進化する機会を与えないに越したことはない、ということだ。機会を与えないということは、どういうことかというと、罹患した者を即刻絶命させるということになる。


 鳥インフルエンザというものがある。発生した養鶏場およびその周辺のすべての鶏が殺処分にされる。これは鶏だからだ。エボラ出血熱の致死性はきわめて高い(あるいは高かったと言うべきか)。それでも、エボラ出血熱患者を、絶命させるということには、抵抗があるだろう。この手のことは、事後になると、対応が難しい。事前にルールが決めてあれば、「絶命処分」も、ただそれを履行するだけで、何も問題はない。

 もちろん、人知の進歩の名の下に研究対象として、あるいは人道の名の下に医療の対象として、扱うべきだという立場もある。

 誰も、文明の崩壊の分岐点に立っているとは、思ってもいないだろう。恐竜が滅びたのは、何々だという説があるが、恐竜エボラ出血熱だったという話は聞いたことがない。もし、そうであったとしても、個人的にはまったく驚かない。


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